全然強そうに見えなかった太賀誠

往年の人気漫画を実写化する時に、原作キャラの忠実な再現より主演俳優の集客力を優先する日本映画界のセコさには毎度閉口させられる。去年の「あしたのジョー」の矢吹丈を山Pに演じさせたのは香川照之の段平の次にショッキングだったし(なぜ岡田准一にやらせなかったのか)、今年の「誰が行くんだ映画賞」の最有力候補の一つである「愛と誠」も、太賀誠を妻夫木に演じさせたのは更に噴飯モノだった。数年前の「ヤッターマン」のドロンジョは意表を付きながらもインパクトはあったので、そういった冒険とそれ以上に原作キャラの忠実性(髪型や歯の再現に拘らなくてもいい)を重要視するべきだ。ハリー・ポッターフロド・バギンズラドクリフイライジャ・ウッド以外に考えられなかったんだし。