運び屋

アマプラで観賞。イーストウッドがメキシコギャングの麻薬の密輸の片棒を担ぐ老人を演じたのは知っていたので、サスペンス映画だと思っていたが、実際は花の栽培とコンテストに没入し続けたせいで家族と疎遠になった老人が、運び屋稼業で羽振りが良くなり、再び家族との接触の機会が増える度に、家族が求めていた物品では無い本当の絆と、それを失った事の痛切さに気付かされる姿を描いたホームドラマで、それを軽いタッチで描いている所が良かった。

イーストウッドと同様に家庭を蔑ろにしかけているブラッドリー・クーパー扮する刑事の登場シーンが少ないとか、老人がアンディ・ガルシア扮する大ボスに気に入られる具体的な描写が足りないとか、気になる所もあるが、イーストウッド映画のファンなら気に入る事間違いなしの作品だ。