典子は、今

1981年に公開され、サリドマイド病で両腕の欠損状態で産まれながら、母親と周囲の人々の助けと励ましで生き続ける主人公の少女の姿が話題を呼んだドキュメンタリー要素を持った劇映画「典子は、今」を初めて観た。

この作品は何より本人が主演を務めたのが一番の観賞ポイントで、公開当時のCMやテレビ放送の時に週刊誌に載った、彼女が足で日常生活の半分をこなすシーンがインパクトがあったし、後半の一人旅で、電車に乗ったり車内販売の食品を購入する時に他人の手を借りないといけない困難さが伝わるシーンも印象に残った。今日も消える事の無い身体や精神障害者へのいじめや日常生活の困難さから透けて見えるのは、他人に対して善意が強いか悪意が強いかは無関心かは、家庭教育でも是正は難しく、増して学校での情操教育やCMとかでは限界があるという事。私みたいな人間は日用品の買い出しなどを除けば、家に居る方が遥かに気が楽だが、それが正しいとは決して思ってない。