戦略大作戦

クリント・イーストウッド主演の「戦略大作戦」を観た。クライマックスの小さな町で兵士と戦車が入り乱れるアクションシーンは「プライベート・ライアン」やガルパンに受け継がれてるが、イーストウッドテリー・サヴァラスドナルド・サザーランドがゆっくりとタイガー戦車に向かって行くシーン(マカロニウエスタンでブレイクしたイーストウッドのパロディー)を観て初めてコメディだと解った。ただ公開当時のベトナム戦争への批判が根底にあるとはいえ、戦争コメディーとしては表現が硬く、精神病院の入院患者の目から戦争の愚かさを描いた「まぼろしの市街戦」に遠く及ばないし、戦争映画自体を監督自身の感性でB級アクション映画に結実して行く作品は、「イングロリアス・バスターズ」まで待たなければならなかったと言える。