風刺やパロディこそ脚本が大事

アイアン・スカイ」というSF映画を観た。大戦末期に月の裏側に逃げられる程の科学力をナチが持ってたなら、大陸弾道ミサイルアメリカを滅亡出来たと言う突っ込みは無しにしても、風刺モノとしてはかなりレベルの低い脚本だと思った。そもそもナチが生き残ってたという設定なのにユダヤ人が一人も出て来なかったり、アメリカ大統領役に黒人男優を起用しないのなら風刺劇を作る意味は無かったと言えるし、終盤の国連会議場での殺し合いも思いつきレベルだし、50年近く前に作られたこの作品の元ネタの一つとも言える「博士の異常な愛情」が如何に完成度が高かったかが解る。