ダンバイン放送終了

アニマックスで放送中だった「聖戦士ダンバイン」は昨日で終了。個人的には途中リタイアした「ラスカル」や「はいからさんが通る」の次に苦痛な観賞だった。富野監督は現在でもテレビアニメを主軸に置いている人だが、「イデオン」のあともロボットアニメを毎年作り続けたのには、かなり無理があったと思わざるを得ない。
前作の「ザブングル」は未見だが、この作品の後半で既に「イデオン」の二番煎じになってしまい、テコ入れとして主役のロボットが交代(しかもダンバインよりダサい)したり、地上世界に戦争の舞台が移ってからは中世風異世界バイストン・ウェルで造ったという説得力が皆無の巨大戦艦が次々と現れ(一機は殆どヤマト)、主要キャラがオーラ力でバリヤーを使うわ巨大化するわと、ウルトラマン戦隊シリーズの要素も合わせた何でもありの展開にもう唖然茫然。
こうした状況下で理不尽な要求を続けるスポンサーサイドと魅力的なストーリーが生み出せない自分自身への怒りは自然とキャラクターに向けられ、最終回ではストレス発散が目当てのような、チャム・ファウ以外の主要キャラ全滅。「イデオン」ではドラマに昇華されてた皆殺しがこの作品ではやけっぱちに見えてしまい、選ばれたパイロットが持つ特殊な力の暴走という悲劇的要素が、のちのZガンダムに繋がって行った所に慰みを見出した程の失敗作だった。
ついでに書くと主人公が乗るビルバインの色が終盤で変わっていたが、ファンサイトによると赤と基調とした印象的な色はスポンサーの指示による物で、デザイン段階での地味な色に戻す事が許されたのは、関係者がおもちゃの売れ行き不振で匙を投げ、チェックすら放棄したのかもしれない。むかし従兄が持ってたソフビもダンバインだけで、ビルバインは存在すら知らなかった。