「恋文」

積ん読棚から抜き出した連城三紀彦の「恋文」を読み終わった。
1984年作の直木賞受賞作だが、展開の上手さはミステリー作家だからだろう。特に表題作と「紅き唇」と「私の叔父さん」が良かった。
小林明子の「恋におちて」が流れそうな昭和の都会も遠い昔。平成ももうすぐ終わる。積み重なって行く虚しさは飲める人は酒で、自分は食事で紛らわす。