オリンピックは今世界に必要な物か?

オリンピック大会で日本人選手がメダルを幾つ獲得するのかに興味はあるが、中継は殆ど観ない。格闘技の方が好きなので、オリンピック競技にあまり引き付けられる事は無い。去年のなでしこジャパンの優勝は試合自体は観ていないが感動したし、震災のすぐ後だけに、準決勝進出のニュースの頃から(優勝に)行けるんじゃないかという気がしていた。それに比べれば今回のオリンピックは金メダルの獲得数で更新でもしない限り、感動のインパクトは薄い。それに毎度の事だが、前回はチベットウイグルでの弾圧が続けられている国で「民族融和と平和の祭典」が行われ、今回もテロを警戒しながら、シリアでの武力闘争が収まらない中で開催された。オリンピックは既にビジネスなのだ。一昔前なら西側からボイコットされるべき国で開催された時も、どの国も民族弾圧など知らないかのように参加した。東西冷戦が過去の物になったのは言い逃れに過ぎない。平和の祭典に名を借りた国際ビジネスの前には、イデオロギーなど紙切れに書かれた文字に過ぎない。
しかも今年の日本の首相は、原発増税与野党が入り乱れての罵り合いと毎週続く金曜のデモの中で「自分のうち」を空けられない状況に居る。オリンピックがこの国に元気を与える要素があるのを否定しない。しかしスポーツ中継ぐらいで元気を取り戻す程この国は今健全なのだろうか。東京都の老知事はオリンピック誘致を人生の締め括りにふさわしい大事業と考えているようだが、原発を何年以内にゼロパーセントにする目処すら立っていないのに税金を無駄に誘致に使う事を繰り返すのはやめて欲しい。