18年ぶりに「千と千尋」

18年前に劇場で観て以来、2回目の「千と千尋の神隠し」。ストーリー的には1時間で纏められるほど薄い物で、前半はやや退屈だった。見せ場てんこ盛りのエンターテインメントより、作画クオリティーに拘ったのと、カオナシなどのキャラクターの設定を意味深にした事で、難解になった分「鬼太郎」などの解り易い作品とは一線を画す物になってるのは確かで、千尋カオナシ達が電車に乗って銭婆の家に向かうシーンはまさに白眉。
ただ千尋を普通の女の子として描き切ったとは言い難く、ハクとの幼児期の川での出会いや、自分の両親が豚の群れの中に居ないと見抜く所は出来過ぎてる。むしろシータやキキの方がそれぞれ特殊な出自や能力を持ってるのに普通に見えるし、千尋の方がナウシカみたいな選ばれた少女に見えてしまう。まあ劇場で観た時よりずっと印象が良くなったのは確かだけど。