文化の進化は個人の予想など簡単に越える

自民党時代の総理大臣だった麻生太郎が税金で「アニメの殿堂(だったっけ?)」を作ろうとした時、野党時代の民主党の世論と自分たちの差別意識丸出しの猛反対で立ち消えになった事がある(真相は違うかもしれません。新聞とかちゃんと読んでない者で)。今原発再稼動、増税、TPP、オスプレイで国民の怒りの火に油を注ぎ続け、燃えてる事実を直視しようともしない民主党の一部の連中は、アニメの殿堂を作ればオタク連中の支持を取り付けられるだろうけど、自民党が黙っちゃいないしなあとぼやいてる事だろう。今更初音ミクのようなCGキャラを選挙キャンペーンには使えない。他の党は使えるけど。
アニメとマンガはもう「サブカルチャー」などとは呼ばれていないと思うが、最近のニュースだと、埼玉県の何処かのオタクの聖地で、オタクの男女のお見合い企画が起こり、カップル成立率も50%ぐらいは行ってるらしい。今の現役学生のオタクが教室でどういう気持ちで過ごしてるのかは知らないが、少なくとも昔よりは世間の認知度はかなり上がっているので、卒業後の世界は明るいだろう。最近は萌えキャラや美形男子の絵が歴史や文学の表紙絵に欠かせない物になり、ニーチェなどの難解作品を漫画で説明するジャンルも出て来ているのかもしれない。少なくともこう言った小難しいジャンルの入門編としてマンガやアニメは最適のジャンルだ。私も日本の歴史の概要は小学生の頃に読んだ学研の付録漫画で身に付けた物だ。
私が小中学生を過ごした80年代には民放でも「教育エンターテイメントアニメ」みたいなジャンルが存在し、特に日本テレビの「恐竜王国の興亡」、TBSの食物連鎖を題材にした「ぽっぺん先生帰らずの沼」、フジテレビのニッセイ劇場のスペシャルアニメで、出崎統が監修、モンキーパンチがキャラデザインを務めた「坊ちゃん」が記憶に焼き付いている。「坊ちゃん」あたりはリメイクの価値があると思うが、最近はこうしたアニメはNHKや民放のBSでも滅多に作られる事が無い。需要が無いのかもしれないが、少なくとも最初の一作は採算を度外視するという覚悟が必要だ。勿論ウケへの対処も大切で、「涼宮ハルヒ」などの漫画家さんにキャラデザインを頼むのも重要な一手である。
それにしても文字と絵の垣根が殆ど無くなり、キャラを殆ど動かさなくてもいいラノベのようなアニメが主流になるとは思わなかった。誰が嚆矢かは知らないが、新海誠も重要人物の一人かもしれない。そしてそれ以上の驚きは「鉄女」の出現だ。私は鉄道にだけは女性は絶対興味が無いと思っていたが、絶対という想像ほど貧しい物は無いのだろう。数年前の「タモリ倶楽部」で工場萌えおばさんが居た事を忘れてたし。